今年の春、「青春18きっぷ」を使って神奈川県の小田原市にあるウォーキングトレイルを歩いてきました。
「 青春18きっぷ」は一言でいえば、全国のJR線普通列車に5日間乗り放題(1日あたり¥2,410)になるお得なきっぷです。
くわしくは旅行Webサイト「tripnote」で書いたこちらの記事を参考にしてみてください。↓↓↓
tripnote.jp
海の見える無人駅「JR根府川(ねぶかわ)駅」
さて東京駅を出発したのは朝の6時半。
向かうのはJR東海道本線にある「根府川駅」です。この日は天気も上々で、のんびりと普通列車に揺られながら旅をするにはもってこいの日でした。
8時過ぎには根府川駅に到着。どうやら無人駅らしく、かなりこじんまりとしています。でもその佇まいが何ともいえずいい!
駅舎の外側から中を見ると、改札の奥にキラキラと青い海が広がっています。ちょっとレトロな雰囲気+明るい海の開放感。思いがけず素敵な駅に出合えて、気分も上がってきました。
「早川・片浦ウォーキングトレイル」をスタート
この日の目的は「早川・片浦ウォーキングトレイル」というウォーキングコースを歩くこと。11.2キロのルートを歩き、最後はお隣にある「早川駅」から電車で帰る予定。
コースのスタート地点がちょっと分かりにくいですが、どうやら海沿いの幹線道路よりも小高いところにある道を歩いていくようです。
住宅街を抜けるとちょっとした山道になりました。緑の木々の間を吹き抜ける風が心地いい♪
周りにはみかん畑が広がり、オレンジや黄色のビタミンカラーと青い空のコントラストが眩しいです。ちょうど海を見下ろす高さにあり、穏やかな相模湾が視線の先に広がります。
のんびりてくてく歩いていきますが、途中で会う人はほとんどいません。たまにすれ違うのは農家の軽トラくらい。
なんて平和なんだーー!こういう時間がほしかった♪
と心の中で叫んでみる。
さっきの根府川駅ののんびり感といい、日常のせわしなさを忘れて気持ちが穏やかになるのが分かります。
途中で東海道本線の在来線と新幹線の両方を見られるポイントもあり、鉄道好きにとっても穴場かも?
コースの山道は途中であちこち枝分かれしていて、何度か迷いました。たまに看板もあるのですが、案内としてはちょっと分かりにくいかな。「ウォーキングトレイル」とうたっているからには、もう少し分かりやすく整備してもらえたらうれしいですね。
源頼朝が敗れた「石橋山古戦場」
さて最初に立ち寄ったのは「石橋山古戦場」。ここは1180年、源頼朝が平家の大軍と戦って敗れた場所。この石橋山の戦いで頼朝は命からがら追手から逃れ、舟で千葉の房総に渡りました。そしてその後、千葉氏などの協力を得て鎌倉幕府をひらくのです。
途中にあった「文三堂(ぶんぞうどう)」という小さなお堂をお詣りし、少し行くと「佐奈田(さなだ)霊社」という看板があったので階段を上っていきます。ちょうど境内にベンチがありました。よかった~!ずっと歩きっぱなしだったのでほっとひと休み。
持ってきたおにぎりを食べていたら、住職さんらしき方が「すみません。ここでは飲食できないんです。」と声をかけてきました。「あ、スミマセン。」というやりとりがキッカケで、その後いろんなお話を聞かせていただきました。(おにぎりはすでに食べたあとでしたけど(;'∀'))
住職さんによれば、どうやらこの「佐奈田霊社」はとても由緒があるようです。
「佐奈田霊社」には佐奈田与一(さなだよいち)という武将が「明神」として祀られています。与一は石橋山の戦いで源氏側の先陣として平家軍と刀を交え、奮闘の末討たれた頼朝の家臣。
「佐奈田霊社」の境内にある「与一塚」には、与一が鎧のまま埋葬されているのだそうです。
ちなみに先に立ち寄った「文三堂」には、与一の家臣で、与一が討たれた後に壮絶な死を遂げた文三家康が祀られています。
何も知らないまま立ち寄ったのですが、佐奈田霊社の周辺一帯がまさに合戦の場所だったんですね。800年以上も前に、この場所で頼朝たちが死闘を繰り広げたのかと思うとちょっと鳥肌が立ちました。
さてお昼も近くなったので、住職さんにランチのおすすめを聞いてみたところ(まだ食べるんかい!)、「うおとら」というお店をおしえてくれました。
なんでも小田原の新鮮な魚介類が食べられるとのことで、住職さんもよく行かれるようです。海のそばに来たんだもの、やっぱり海の幸だよね!
でも「うおとら」のランチを食べるためには、このウォーキングトレイルを外れて一般道に出ないといけないのです。ウォーキングコースをひととおり歩くつもりでいたので、どうしようかちょっと迷いました。
だけど・・せっかく地元の方におしえてもらったんだから、これは行くしかない!と予定を変更して「うおとら」へ向かうことに。山から海沿いの幹線道路へと下り、お店のある早川方面へ歩いていきます。
途中こんな無人販売所がありました。その土地ならではのものに出合うと旅先にいることを実感しますね。そしてそういうところがまた、旅の楽しさでもあるんだな♪
お土産買うなら「漁港の駅 TOTOCO小田原」
途中「漁港の駅 TOTOCO小田原」に立ち寄りました。
入口にあったのは、なんと「かまぼこキャッチャー」!さすが小田原です!!
店内には小田原の特産品が所狭しと並んでいて何とも楽しそうだったけど、今回は時間がないので泣く泣く先を急ぎます( ノД`)。
http://「漁港の駅 TOTOCO小田原」
地元の方おすすめ!さかな料理「うおとら」
道に迷いながらもようやく「うおとら」に到着。ランチ営業が終わる直前なのに、待っているお客さんが何人もいました。魚屋さん直営のお店らしく、どうやら地元で人気店のようです。
ランチは「海鮮丼(¥1,350)」をいただきました。さっきおにぎりも食べましたが、まだ歩かないといけないからエネルギー補給は必要だよね!
新鮮でプリプリの相模湾の恵みをいただき、ようやく一息つきます。
「石垣山一夜城」は1590年、関白豊臣秀吉が小田原北条氏を攻めた際に拠点とした城。周りの木々を切り払い、一夜で城を築いたように見せて、小田原城にいる北条氏の戦意を喪失させたと伝えられています。実際には城の築城に80日ほどかかっているんだそう。
じつはこの日途中まで歩いていた「早川・片浦ウォーキングトレイル」は、山側から回り込んでこの「石垣山一夜城」を通り、最後に早川駅へと下りるルートになっていました。でも「うおとら」でランチを食べるためにコースから外れ、すでに山を下りちゃってます。
この時点でかなり歩いて疲れもあったので、もう「石垣山一夜城」には行かないつもりでいました。・・が、海鮮丼を食べたら体力復活してしまった!
まあ、行けるとこまで行ってみるか。
「一夜城」まではひたすら道路沿いをくねくねと上っていきます。
どうにか「一夜城」まで到着しました。
今でもしっかりとした石垣が残っているんですね。こんなものをいきなり見せつけられたら、北条氏もそりゃあ驚愕するでしょう。
小田原市 | 石垣山一夜城
「一夜城 Yoroizuka Farm (ヨロイヅカファーム)」
「石垣山一夜城」のすぐそばには、有名パティシエ、鎧塚俊彦さんの「一夜城ヨロイヅカファーム」がありました。
相模湾が見渡せる場所にあり、お店でスイーツが買えるほか、レストランや地元農産物の直売所も併設されています。その周りに広がるのが農園みたいですね。ちょっとした散策を楽しむこともできました。
時間的にさっきの海鮮丼も消化し、そろそろデザートが欲しくなるころ。「クレーム・ピスターシュ(ピスタチオのプリン)(¥390)」を外のテーブルでいただきました。
一夜城 Yoroizuka Farm
もう午後も遅い時間。この後千葉まで戻らないといけないし、そろそろ駅に行かないとなぁ。
山を下りて小田原漁港まで少し足を延ばしたあと、早川駅から電車に乗りました。
ちょっと寄り道!新橋で愛されるお店「ビーフン東(あずま)」
さて電車で千葉まで帰る途中、都内の新橋駅で降りて「ビーフン東」というお店に立ち寄りました。何しろ育ち盛りの子どもたちが、家でお腹をすかせて待ってるからね。私も帰ってから料理する元気はさすがにもうありません^^;。
「ビーフン東」の中華ちまきとビーフン、すごくおいしいんですよ^_^
結局この日は15キロ近く歩きました。なかなかの距離です。
「早川・片浦ウォーキングトレイル」は途中歩けなかった区間もあるものの、思いがけないところに立ち寄ることもできて充実した日帰りウォーキング旅でした。みかん畑と青い海が心を和ませてくれ、もう一度行きたいと思える場所がまたひとつ私の中で増えました。
読んでいただきありがとうございます。
よかったらほかの記事ものぞいてみてくださいね。
こちらは旅の最後に立ち寄った「ビーフン東」の過去記事です。↓↓↓
cmiyumiyu.hateblo.jp
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