こんにちは。
以前ブログで紹介した“こどもの本”総選挙トップ10に4冊ランクインの、ヨシタケシンスケさんの本。
今日はその4冊には入ってませんが、「ぼくのニセモノをつくるには」をご紹介します。ヨシタケワールド炸裂・・これが深いんだな。
ふたりの小学生がいたにもかかわらず、ヨシタケさんのことは知りませんでした。恥ずかしながら“こどもの本”総選挙がきっかけで、初めてヨシタケさんの本を読んでみたんです。
選挙で3位にランクインした『りんごかもしれない』でも、この『ぼくのニセモノをつくるには』でも、ヨシタケさんは子ども心を失ってしまった大人には想像もできないような鋭い切り口でどんどん切り込んできて、こっちも思わずニヤニヤしてしまいます。
もしかしたら、この人は大人のフリをした子どもなのかもしれない。
セールで購入したロボに、自分のニセモノになってもらうべく、図らずも自分自身と向き合うハメになったけんたくん。なかなかしつこいロボによって、外見の特徴から始まり、徐々にけんたくんの内面があぶりだされてゆく。
ーぼくの好きなものと嫌いなもの。
ーぼくができることとできないこと。
ーぼくから見たぼくと、まわりから見たぼく。
ーぼくにしか入れない、ぼくだけの世界。
そして辿りつくのは
ーぼくはひとりしかいない、ってこと。
そう、きみはひとりしかいないから、誰もきみにはなれないんだよ。
実際のところ、人は自分自身と真っ向から向き合うことなんて、そうそうない。
本の中では、ロボがけんたくんに質問を投げかけていくんですが、じつはそうみせかけて、子どもたちに読んであげてる大人にも聞いてるのかもしれない。
じつは、子ども向けの絵本、というのはカムフラージュなのかもしれない。
ホントは大人向けの本なのかもしれない。
そして、そんなヨシタケさんの本を4冊もランクインさせた子どもたちは、ただものではないのかもしれない。
読んでいただき、ありがとうございます。
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