このブログの中で以前登場したわが地元山形のソウルフード「オランダせんべい」。覚えておいででしょうか?
オランダせんべいは酒田市で作られているごく一般的なうす焼きせんべいですが、小さい頃からなじみのある味。ずっと東北限定で販売されているそうで(銀座のアンテナショップでも買えますが。)地元ではおそらくだれ一人知らない人はいないでしょう。
まずは長年愛されている理由を考えてみました。
- お手頃価格である
- 米本来の味を生かした、シンプルながらも飽きのこない味
- 大きさも小さめで薄く、食べやすい
- そのインパクトのあるネーミング
- 一度見たら忘れられないレトロなパッケージ
1・・これはすごく大事ですよね。地元で長く愛されるための必須条件だと思います。ちなみにスーパーで売っている基本形のものは150円程です。
2・・オランダせんべいはサラダ味(つまり塩味)なんですが、地元の庄内米を100%使っていて、塩加減もまた絶妙なんですよ。なんでも塩振りは熟練の手でやっているんだとか‥?
3・・小さめのうす焼きで食べやすいので、ついつい何枚もいっちゃいます。一袋なんてあっという間!
4と5・・小さいころから慣れ親しんだ名前とデザインですが、きっと知らない人にはインパクトがあるんじゃないかと思います。
よくある質問。山形なのになんでオランダ??
・・これは庄内の方言で「私たち」のことを「おらだ」と呼ぶことから、「おらだが丹精込めて作った庄内米を使い、おらだの手によってつくられた、おらだのおせんべい」という意味を込めて「オランダせんべい」と名付けられたんだそうです。
ちなみにパッケージにある女のコの名前は「オランダちゃん」。まんまですね(;'∀')。
ウチの家族もオランダせんべいが大好きなので、帰省の時には必ず買って帰るお土産の一つ。夏にはスーパーで箱買いしました(笑)。地元にいた時は何とも思ってなかったけど、実家を離れてからはときどき無性に食べたくなる故郷の味です。
今はお土産用のちょっとシャレたレトロパッケージのオランダせんべいも出てるけど、なんだか無理しておしゃれしてる感じかな。オランダせんべいはやっぱり素朴なままがいいのです。
ところで!先日何気なくネットで調べていたら、なんと北海道にも「オランダせんべい」があることが判明!これは衝撃の事実・・(◎_◎;)
いや、こんな名前のせんべいは山形の オランダせんべいくらいだろうと勝手に思っていたので・・。失礼。
なんでも、北海道の根室にある「端谷菓子店(はしやかしてん)」で作られている根室銘菓なんだそうです。
HPをみるとこんな文章が書いてあります。
オランダせんべいの思い出
子供のころよく食べたあの甘い味
しっとりとやわらかい
とても不思議な味
ちぎって食べてまた食べて
ついつい二枚、三枚と
ねむろを語ると必ず
オランダせんべいの
お話が出てきます
あの懐かしい味は今もまもり続けています
写真をみるとワッフルみたいにでこぼこですが、おせんべいなの??
こちらもやっぱり、地元を離れた人にとってはなつかしい故郷の味のようですね。どんな味かとても気になります。
ちなみに北海道オランダせんべいのルーツは長崎にあるようです。
江戸時代に外国船が出入りし、オランダ商館も置かれていた長崎の平戸に伝わったのが「オランダ煎餅」というお菓子。これが平戸に広まります。
その後、海上を行き来していた北前船によって平戸から根室にも伝えられ、作られるようになったらしいのです。(考えてみると江戸時代、酒田も北前船の寄港地でした。偶然?)
平戸には現在も「オランダ煎餅」と「おらんだ焼」というお菓子があり、でこぼこの独特な模様が「オランダ人の靴あとをイメージしている」と言い伝えられているんだとか。
諸説あるようですが、ひとつのお菓子にこんな歴史があるなんて、おもしろいと思いませんか?。いつかぜひ食べてみたいものです。同じ名前のお菓子をめぐる旅というのも楽しそうですね♡
こちらは山形のオランダせんべいのHPです↓↓↓
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