今日は一人旅時代に体験した、あんまり人にはおすすめできない話について。
ヨーロッパバックパッカー旅
当時私は20代で、ヨーロッパを放浪中でした。そもそものきっかけは、その前に行ったニュージーランドのワーキングホリデー。これで放浪旅に目覚めてしまったんです。
ニュージーランドから日本に帰国後、オープンチケットという飛行機のチケットを使って、帰りの日程を決めないでヨーロッパへと旅立ちました。
お金が無くなるまでできるだけ長く旅を続けよう!という気持ちがあったので、重いバックパックを背負い、寝袋を持って、見た目からしてビンボー旅。
泊まる宿といえば、バックパッカーズホステルと呼ばれる安宿で、部屋はもちろんドミトリー(相部屋)。男女一緒の部屋ということも珍しくありません。同じようにビンボーな長旅をしてるバックパッカーが世界中から集まってくる場所です。
旅自体がホントに行き当たりばったりだったのですが、その時重宝したのが「ユーレイルパス」という鉄道のチケットでした。これは有効期間内ならヨーロッパの国々をかなり気ままに旅することができる、自由人にはぴったりの切符です。
列車旅の途中で起きたハプニング
そんなわけで、この時私はユーレイルパスで、デンマークのコペンハーゲンを出発し、フランス、スペインを経由してポルトガルのリスボンまで一気に行こうとしている最中でした。
なかなか無謀な長~い列車旅。コペンハーゲンからパリまで行き、そのあとはリスボンまで乗り換えなしで行けるはず。ゆっくりのんびり列車旅を楽しんで(いや、疲れてたかな?)いたところ、あれ?途中の駅で停車し、みんなぞろぞろ降りるじゃありませんか。
フランス語のアナウンスなので、なに言ってるのかさっぱり分からないけど、当然私も降ります。ここ、終点じゃないよね・・?と思いながらも、よく分からないまま駅をウロウロしていると、
なんと!
さっきまで停車してたはずの私が乗ってきた列車が、また動き出してしまったではないですか!
焦る私。
追いかけようとしても時すでに遅し・・。どうやらここで列車の切り離しを行なったらしく、先頭の何両かがこの先のポルトガルへと出発したらしい。私、車両を乗り換えるべきだったのね・・ヽ(´o`;と気づいてもあとの祭りです。
親切な駅員さん
近くにいた駅員のおじさんに、列車に置いてかれた!と必死で訴えるも(今考えると、そんなこと訴えられても、おじさんにはどうにもできないけど。)おじさん英語全然分からず、私もフランス語全然分からず。
意思疎通不可能なように思えましたが、幸いおじさんはとっても親切なヒトで、なんとかこちらのことを理解しようとしてくれました。
正直、少し前に訪ねたパリでは何となく人が冷たくて、フランス人にあまりいい印象がなかった私。でも田舎はやっぱり違うんだねぇ・・人情があるよ。
おじさんとあーでもない、こーでもない、とやりとりしていたら、人が集まってきて、その中からやがて英語が分かる人が現れる・・という仕組み。(この仕組みに今まで何度助けられたことか!)
その結果、翌朝の列車に乗れば、リスボンまで行けることが分かりました。
寝床を確保
こうなったからには、今日泊まるところを探さないと!と思って駅の外に出たはいいものの、目の前にあるホテルは、一階が場末のバーみたいなとこで、上にホテルの部屋がある感じ。部屋を見せてもらったけど、何だか怪しくて、さすがにちょっと泊まるのをためらう。
周りをウロウロしてみたけど、どうも泊まりたいと思うような宿はなく、結局あきらめて駅に戻りました。どうしようかと迷ったあげく、翌朝の列車の時間も早いことだし、結局駅のベンチで一夜を過ごすことにしましたよ。
案外、一晩を駅で過ごす人が多くてびっくりしましたが、その分何となく安心でした。まあ、一応20代女子でしたからね。今考えたら、無謀なことしましたけど・・。
翌朝無事に起き、列車に乗り込む私。
前日の親切な駅員のおじさんが笑顔で「ボン ボヤージュ!」と見送ってくれたのでした。
この駅の名は・・
ところで私がベンチで過ごしたこの「Bordeaux」駅、フランス語が読めなくて、何駅だったのかさっぱり分からずにいたんですが、あとになってから知りました。
「ボルドー」駅だった!
あーあ、奮発して、いいワインの一本でも飲んでおけばよかったヽ(´o`;
読んでいただきありがとうございます。以前、旅についてのこんな記事も書いてるので、よかったらのぞいてみてくださいね。↓↓↓