自由旅クリエイター/ライター にじねこMiiのブログ

なりゆきまかせの自由旅が好きなライター。元バックパッカーで今は2児の母。人生を今よりちょっとだけ楽しくしてくれるモノが好き。Web媒体で旅や地域の魅力を発信したり、取材記事を書いてます。お仕事も随時募集中♪

オケ部の息子が見せてくれるもの

子どもを通してこそ見られる世界、というのがある。

高1の息子は、この春オーケストラ部に入部した。もともとワンダーフォーゲル部に入ると決めていた息子だったから、ある日突然「オケ部に入部する。」と宣言したときには心底驚いた。

新入生歓迎の演奏会を聴き「やりたい!」と思ったのだそうだ。でも仮入部からいきなりハードな毎日が始まり、土日も朝から晩まで部活の生活。楽譜も読めないのにバイオリン??

勉強との両立も難しそうで、一旦はやめようかとずいぶん悩んでいた。でも先輩も親身になって相談に乗ってくれ、最後はオケ部を続けると決めたらしい。

 

息子は中学までは陸上部だった。最後まで陸上部だったけど、お世辞にも熱心とは言えなかった。その息子がオケ部一色の生活になろうとは。半年前までは夢にも思わなかったことだ。

 

息子が入部して初めて知ったのだが、この学校のオケ部は全国レベルらしい。実際に私も演奏会に行ったのだが「これが高校生?」と思うほどで圧倒された。人気の部活らしく部員数もかなり多い。

初心者の息子だが、4月に入部して6〜7月くらいにはいきなり演奏会に出ていたと思う。本番で場数を踏ませて上達させるやり方なのかもしれない。

まさか自分の息子がバイオリンを弾く日がくるとは思ってもみなかった。毎日部活のためだけに生きている感じで、くたびれ果てて帰ってくる。それでも楽しいのだという。

個人競技の陸上とはまったく正反対の、団体でつくりあげていくオーケストラ。レベルの高い子たちに囲まれて、切磋琢磨しながらひとつのものをつくっていく楽しさを息子は知ったのだろう。人ってこんなに変わるんだなぁ。私はこんなに何かに打ち込んだ経験がないから、息子がとてもまぶしく見える。

 


そんな息子が少し前に突然「今度全国大会があるんだよ。」と言ってきた。

「え?〇〇(息子)も出るの??」

「うん。」

いきなりの大舞台ですか??もちろん応援に行くよ!

全国レベルの演奏を聴けるチャンスなんてそうそうない。息子がこの学校のオケ部に入ったからこそ、垣間見せてもらえる世界。もし「私だけの人生」だったら、決して見ることのできない景色だ。今からわくわくする。息子に感謝して全国レベルの演奏を聴いてきたいと思う。


そして今日はその、全国大会。