意外かもしれませんが、じつは都内には9つの酒蔵があるのを知っていますか?今回はその中の一つ、「石川酒造」をご紹介します。
「石川酒造」は福生(ふっさ)市にあり、JR青梅(おうめ)線・西武拝島線の拝島駅が最寄駅。歩いて20分ほどです。
大通りから細い道を少し入ると看板がありました。そして奥には風情のある蔵がずらりと並んでいます。ちょうど紅葉も見頃ですごく雰囲気があります^_^
敷地内は手入れも行き届き、しかもけっこう広い!
事前に予約していた10時半から、酒蔵の見学開始です(¥700)。スタッフさんがまず酒蔵に案内してくれます。酒飲みにはたまらない香りが漂ってる!
こちらでつくっているのは『多満自慢(たまじまん)』というお酒。この辺りはいわゆる「多摩」と呼ばれる地域ですが、「たくさんの人の心を満たすように」という思いを込めて「多満」という字をあてたそうです。
ちなみに「石川酒造」では9月〜4月の寒い時期だけ、酒造りをしています。酒造りに使うお米や、お酒をつくるタンクを見せていただいたり、店でお酒を買うときのポイントを教えていただいたり。
たとえば「原酒」とあれば、つくったそのままで水を加えていないお酒。その分ふつうの日本酒よりもアルコール度数は高め。また「生酒」は火入れ(加熱処理)をしていないお酒なんだそうです。(通常は2回火入れするんだとか)。
私は日本酒は好きですが、こういうことは全然知らずに飲んでいました!もったいなかった〜。今度お酒を買うときはラベルをじっくり見てみよう♪
おいしいお酒をつくるのに欠かせない「仕込水」は、150m下から地下水を汲み上げているそうです。
さて見学のあとは、お待ちかねの試飲タイム!場所はこちら「ぞうぐら」です。
大吟醸、純米大吟醸、原酒など、すてきな「多満自慢」たちがずらりと並んでます。中には梅酒も♪
試飲は大吟醸からスタートして、どれももれなくいただきました^_^同じ酒蔵でつくられているのに、精米の度合いやお米の種類、工程の違いでこんなに味が違うものかとオドロキです。
すっきり「きれいな」お味の大吟醸は、お料理の味を邪魔せず引き立てるので、あっさりした料理が多い最初の方に飲むのがおすすめなんだとか。原酒はやはり飲み応えがありました。そして梅酒も梅の味が際立っていて、とっても美味しかったです。
この「ぞうぐら」は食事とお酒を気軽に楽しむことができるお店。ショーケースにはいろんな種類のおにぎりが並んでいます。どれもほかでは見ないような美味しそうなものばかりでした。時間の都合上、ここで食事をすることができなかったのがホントに残念!
ちなみにこの石川酒造さん、同じ敷地内の「向蔵ビール工房」でクラフトビールも醸造しています。ひとつの蔵元さんで日本酒とビールの両方をつくっているなんて驚きでしたが、じつは結構あることなんだそうです。
すぐそばには「福生のビール小屋」というイタリアンレストランもあるので、日本酒はちょっと・・という方にはこちらもいいかも?
「ぞうぐら」の2Fには「雑蔵史料館」があるほか、敷地内にはお土産が買える「酒世羅(Sake Cellar)」もあります。
中にはあんまり日本酒らしくない、ゆる〜い雰囲気のラベルのお酒もありました。日本酒ビギナーさんがチャレンジしやすそうな可愛さ♡
じつは私、石川酒造さんの前知識がほとんどないまま訪れたのですが、まさにここは「酒飲みのテーマパーク」(パンフレットにそう書いてある(^◇^;))でした。
見学コースは、予約不要の無料のものから要予約・有料で食事付きのものまで4種類あり、英語での見学にも対応しています。
先日たまたま、新聞記事に石川酒造さんのことが載っていたんですが、外国人の酒蔵見学者もこの2~3年で急増したそうです。
蔵元=伝統的で保守的なイメージでしたが、ここはすごく外に開かれている蔵元さんだな〜という印象。案内してくれたスタッフさんいわく、酒蔵によってそれぞれカラーがあるそうで、どうやらこちらは自由な気風のようです。
敷地内の雰囲気もとっても素敵で、酒蔵見学と試飲だけでなく、ビール、食事、お土産など思った以上に楽しめる場所です。ぜひもう一度、今度はゆっくりと訪れてみたいなと思います。
【石川酒造HP】
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