一年間、ワーキングホリデーでニュージーランドに行き、その後半年間ヨーロッパを一人で旅したのは、私が25〜26才の頃。若かった私にとって、それはその後の人生に大きな影響を与えた出来事でした。
日本ではよく「旅に出る=自分探し」みたいに言われますが、私はべつにそんなつもりで旅に出たわけではないし、何かを得ようと思ってたわけでもない。ただいろんな世界、いろんな景色を見てみたかったのです。そして、それをあるがまま、自分の感性で受けとめたいと思いました。
固定観念や先入観を持ちたくなかったので、自分が必要だと思う最低限の情報以外は持たず、あとは全て行き当たりばったりの旅でした。
行き先も宿泊先も、全部自分で決めないと先へは進めない。でも誰かに相談しなくていい分、気もラクです。ヨーロッパ旅では、朝起きたら気分が変わって、急きょ前日の予定とはちがう国に行ったり・・。
誰かと一緒の旅にもまたちがう楽しさはあります。でも長期の旅となると話はちがってくる。よほど旅の価値観が近い相手じゃないと、長い間一緒に旅をするのはなかなかむずかしい気がします。よくも悪くも、お互い本性がみえちゃう。程よい距離感は必要です。
長い一人旅の中で、「誰かと一緒がいいな〜」と思ったのは、ごはんを食べるときと、感動を分かち合いたいと思ったときかな。
当時日本では、インターネットはまだそんなに普及していませんでした。ヨーロッパを走る列車の時間を調べるにも時刻表とにらめっこだし、その国に着いたらまず一番に宿を探す。インフォメーションセンターで紹介してもらったり、直接電話で問い合わせたりと、それが当たり前でした。 その時旅のおともをしてくれたボロボロのヨーロッパ鉄道地図は、いまだに宝物としてとってあります。
今思えば、何度となく危ない橋を渡ってきたな〜と思うこと多々あり。最後まで怖い目にあわずに済んだのは幸いでした。
ポルトガルに向かう列車の何両かがフランスのボルドーで切り離されて、前の何両かだけがポルトガルに向かうことを知らずにいたら、そのままボルドーの駅に置いてけぼりになってしまった、なんてこともありました。結局そのときは、ボルドーの駅のベンチで一夜を明かしましたが´д` ;。今ならもちろんやりません(笑)。
ゼスチャーとそれなりの英語を駆使し、若さゆえの無謀さで突き進んだニュージーランドとヨーロッパの一人旅は楽しかった!
ヨーロッパ旅はお金が尽きるまで続けようと決めていたので、少しでも長く旅を続けるため、バックパックを背負い、安宿を泊まり歩くビンボー旅でした。でもそんな中(いろんな人たちの親切に助けられながら)最後までなんとか旅を終えることができたことは、のちのちの 「自分で何とかできるんだ!」という自信にもつながったと思います。
これは私にとって大きなことでした。それまでの私は、ホントに世間知らずで自分に自信のない人間だったので・・。
またいつか、ふらっと海外一人旅をしたい、という思いはあるけれど、今は家族もある身ですし、そういう旅はまた別のときにとっておこうと思います。
今ここにいるのは、ヨーロッパを旅していた頃には想像もできなかった20年後の自分です。あの頃は、結婚のことも、ましてや自分が子どもを持つことだって想像もしませんでした。
旅のあと、特別ななにかを身につけたわけでもないし、すごい人生を送ったわけでもない。でも、旅に出る前とは明らかにちがう自分が、その後の人生を選択してきたと思っています。そして、その延長線上に今の自分がいる。
そんな、自分で選んできた人生が楽しくないわけがありません。やりたいことはまだたくさんありますしね。
子どもたちがあと少し大きくなったら、一緒にバックパック背負って、まだ行ったことない国を旅してみたいな〜。
それからいつか南極とアラスカにも行ってみたい!
・・ん?全部どこかに行くことですね。
夢を現実化するためには、言葉にすることがとても大事だそうですから、今ここで言っておくことにします(笑)。
家族には「ママはいつか南極とアラスカに行くからね!」と何度も宣言していますが、みんな寒いところにはあんまり行きたくないみたいなので、一人でゆっくり行こうと思っています。
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