皆さんはヒッチハイクってしたことありますか?
多分、日本で暮らしている中で、経験したことのある人はほとんどいないと思います。私もヒッチハイクしようとしている人を1~2回見かけたことがある程度で、乗せてあげたなんて話は聞いたことがないし、日本ではなかなか馴染みがないですよね。
でも以前海外を旅していた時、じつは3回ほどヒッチハイクをしたことがあるのです。乗せてくれた人たちは3人とも親切でラッキーだったのですが、今思えばあんまり人にすすめられることじゃないですね。特に女性にはね。
私の場合、積極的に体験しようと思ったわけではなく、すごい田舎で移動する足もなくやむをえず、という感じ。そんな中、1回だけゲーム感覚でヒッチハイクをやったことがありました。
つい先日、海外を放浪していた時の日記を久しぶりに読み返したところ、ちょうどそのヒッチハイクのときの話が出てきたので、紹介したいと思います。
場所はポルトガル。ちょうど前日に、デンマーク・コペンハーゲンから長~い列車旅で3日間位かけてリスボンに到着したばかりでした。
私が海外旅をしていたころは、「バックパッカーズホステル」という超安宿に泊まるのが当たり前でした。部屋はほとんどが「ドミトリー」と呼ばれる相部屋で、宿によっては男女が同じ部屋なんて場合もありました。こういう宿には共同のキッチンがついていて、長い旅をする人たちは、お金の節約も兼ねて外で食材を買ってきて、自分で調理して食べるのです。
当然いろんな国からいろんな旅人が集まっているので、ここで仲良くなる場合もあります。この時は同じ宿に泊まっていた9人が一日一緒に出かけることに。アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、台湾と顔ぶれも多彩です。
着いたのは、リスボンから列車で40分ほどのカスカイスという街。目的は海水浴だったのですが、ビーチはすぐそばにあると思っていたのが大きな間違いで、結局目的地まで3時間くらい歩くことに。
ようやく海に着いたはいいけれど、天気も肌寒くてあまりビーチ日和ではなく、5時近くになって宿に帰ろうということになりました。
ところがここがかなり辺ぴな場所だったらしく、バスが来るまで2時間もあることが判明!そこで急きょ、「ヒッチハイクで帰ろう!」ということになったのです。こういうノリ、いいな~♪
まさにこれはゲーム(笑)。だって9人一緒には乗れないですからね!3人ずつに分かれて、どのチームが一番早くカスカイスまで戻れるか競争です。私たちのチームは最後に車をつかまえたのですが、結局カスカイスに到着したのは2番目でした。
突如開催された多国籍のヒッチハイク大会。もちろん盛り上がらないわけはないですよね。こういうおバカなことが楽しめるのも予定のない旅だからこそかもしれません。
ちなみに、私たちを乗せてくれたのはポルトガル人の女性でした。
「ポルトガル人はスペイン人のしゃべっていることが分かるけど、スペイン人はポルトガル人のしゃべっていることが分からないの。スペイン人はポルトガルに来てもスペイン語をしゃべるから、そんな時私は『スペイン語は分からない。』って言うのよ。」
なんてことを車で話してましたっけ。
これと同じような話、たしかスイスでも聞いたなあ。「ドイツ人はスイスに来てもドイツ語を話すんだよ。」って話を。ヨーロッパの国民感情も複雑なのね・・とふと思いながら、カスカイスまで車に揺られたのでした。
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